'."\n" ?> 川瀬俊治の「森羅万象」:2011年新年企画に期待を;川瀬俊治
川瀬俊治の「森羅万象」

2011年1月 1日

2011年新年企画に期待を;川瀬俊治

2011年正月 あけましておめでとうございます。

年企画として12月30日に一回目を届けました片瀬五郎さんの「検証北朝鮮・延坪島ヨンピョンド事件」の連載のほか、昨年10月30日大阪で講演会を開きましたヨーロッパ少数民族の差別・迫害との闘いを知る講演会、ルードウィク・ラーハさんの『スィンティ女性三代記』の全講演録をラーハさんと翻訳された金子マーティンン先生(日本女子大教員)のご好意で掲載することになりました。ラーハさんの話はナチス強制収容所を生き抜き、戦後も少数民族差別と闘ってきた移動の民・スィンティ女性の活動を語るものです。いずれの連載ともご期待ください。(ジャーナリスト・ネット 川瀬俊治)


 ラーハさんの講演会では以下の内容のビラを作成し参加を呼びかけました。
――ナチスの迫害を受けたのはユダヤ民族だけではない。ジプシー、ツィゴイナーなどと呼ばれ、偏見と差別を受けてきた移動の民・ロマ、スィンティは強制収容所に入れられ、多くの人間が病死し、餓死し、虐殺された。スィンティの女性としてオーストリアに生まれたローザ・ウィンターは家族親族のほとんど全員をナチス時代に失った。
 ルードウィク・ラーハ氏は、オーストリアのスィンティについて伝統的な暮らしや考え方を調べ、迫害・差別の歴史を記録している。強制収容所から生還したローザ、ケタニ協会を設立し人権活動を続ける娘のギッタ、そして祖母の体験、母の活動を引き継ぐ孫娘のニコル。『スィンティ女性三代記(上) 私たちはこの世に存在すべきではなかった』(日本語版は金子マーティン訳、2009年凱風社刊)はラーハ氏と3人のスィンティ女性の著作である。
 私たちはラーハ氏の来日の機会を受け、関西の地においてヨーロッパの少数民族が受けた差別・迫害と闘いの歴史をうかがう講演会を企画した。現代に連なる戦争や差別、人の生き方に関する問題について考え、自殺、いじめ、差別、格差などさまざまな問題に直面しているこの日本社会を見直す機会にしたい。

講演資料として講演会事務局が作成したものを以下にあげます。講演録連載にどうか参照していただければ幸いです。
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[資料1] フリー百科事典「ウィキペディア」の[ロマ(roma)]より抜粋
・ロマ(roma)
ジプシーと呼ばれてきた集団のうちの主に北インドのロマニ系に由来し中東欧に居住する移動型民族。移動生活者、放浪者とみなされることが多いが、現代では定住生活をする者も多い。ジプシーと呼ばれてきた集団が単一の民族であるとするステレオタイプは18世紀後半に作られたものであり、ロマでない集団との関係は不明である。
・ナチスの絶滅政策
ドイツにおいてはナチスが政権獲得後の1935年に、ロマを「劣等民族」と見なす法律が施行された。ロマの選挙権は剥奪され、非ロマとの結婚禁止、商売の禁止、学校入学の禁止、ドイツ国内での移動禁止などが主な内容である。その後ロマは強制移住や強制労働政策の対象となり、収容されたロマには優生学的な観点から、強制的断種手術が行われた。
第二次世界大戦によりドイツの占領地域が広がると、ナチスは再び多数のロマを抱えこむことになった。ナチスが「最終解決策」と呼んだ政策で、ロマはユダヤ人のホロコーストと同様に虐殺の対象とされた。これはポライモスと呼ばれている。正確な数は不明であるが、戦争中に約50万人のロマが殺害されたとされる。強制収容所への移送を待たずに現地で殺害されたものも多かった。ナチス親衛隊特別行動部隊「アインザッツグルッペン」が東欧の占領地域に派遣され、ユダヤ人、共産党員、ソ連軍捕虜とともに、多数のロマが殺害された。ナチスの被害にともなう戦後補償について、現在もロマはユダヤ人より不利な扱いを受けている。
・戦後のロマ
第2次世界大戦を経てロマの人口は減少した。社会主義体制となった東欧とソ連圏では、ロマの労働者化を進めるために移動禁止令が制定された(ソ連1956年~ポーランド1964年)。これらはロマに定住を求める同化政策であり、政治家にまでなったものもいる。西欧諸国ではロマへの同化政策は採用されなかったが、国内のロマを少数民族とみとめて権利を与えることはなかった。例外的に社会主義国のユーゴスラヴィア(1974年)とハンガリー(1979年)が、ロマを少数民族と認定した。スイスでは、1926年から1972年まで政府の支援を受けた民間団体「青少年のために」が1000人以上の子供のロマを親元から誘拐し、施設に収容したり、スイス人の家庭へ養子として引き渡したりした。
ドイツでは1995年に、ドイツ国籍をもつロマを少数民族と認定している。戦後の経済変動のなかでロマの生業は成立しなくなり、ロマの経済的な困窮は一段と進んだ。
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[資料2]  ロマの人びとの国外追放の即時中止などを求める要請  2010年9月8日
フランス大統領 ニコラス・サルコジ殿
反差別国際運動(IMADR)は、国連との協議資格を持つNGOで、「人種主義に反対し諸民族の有効をめざす運動(MRAP)」や「ドイツ・スィンティ・ロマ中央委員会」を含む他のNGOと共に、あらゆる形態の差別の撤廃にとりくんでいます。
IMADR、IMADR-JCは、フランス政府が、ロマの人びとや移動生活者、移民に対して、犯罪対策や治安維持という名の下、一括的な人種差別的政策をとっていることに対し強い懸念を表明するとともに、これらの政策を見直し、特にロマの人びとの強制送還を即刻中止するよう求めます。
フランス政府は、一部の移民などが7月に暴動を起こしたことなどを理由として、ロマの人びと、移動生活者、移民を単一的に「犯罪」と結びつけるような発表を行い、フランス各地のいわゆる違法キャンプの大規模撤去や、もっぱらロマの人びとを対象としたルーマニアなどへの強制送還を行なっています。また送還の際に指紋を採取し、生体認証システムを使って再入国防止につなげようとしています。さらには、移民による特定の犯罪への制裁等としてフランス国籍を剥奪する方針も発表されました。
今回の措置は、かつてロマを「治安危険要因」として位置付け、人種主義的な対応がなされたことを強く想起させます。国籍剥奪は、第2次大戦中、フランスのヴィシー政権がユダヤ人に対してとった非人道的措置のひとつでもあります。強制と排除による差別的な政策は何ら問題を解決せず、憎悪と暴力の連鎖を生むだけです。
8月に行なわれた人種差別撤廃委員会によるフランス審査では、ロマへの対応や政策への強い懸念が示されました。さらに同27日に委員会からフランス政府に送られた総括所見では「集団送還を回避し、ロマの人権を尊重しながら、ロマに関する課題の持続可能な解決にとりくむこと」が勧告されています。
ロマや移動生活者の多くは、それぞれの母国における排除と差別、極度の貧困から逃れるためにフランスを含む西ヨーロッパに移動をし、長期にわたり滞在してきた人びとです。それゆえ、追放は人びとを再び迫害と極度の貧困、絶望と自暴自棄に追いやることになります。こうしたフランス政府の方針は近隣諸国に影響を与え、それに追随する国が出てくるものと憂慮されます。事実、イタリアではすでに同様の動きが出てきたと報じられています。
 フランスは自由・平等・博愛の国であり、人類初の人権宣言を発した人権の先駆者として古くから世界の尊敬を集めてきました。IMADRはサルコジ大統領に対して、ロマや移民に対する人種差別的な方針を撤回するよう強く求めます。
IMADR理事長 ニマルカ・フェルナンド
IMADR-JC理事長 武者小路公秀
IMADR事務局長 原由利子
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[資料3] ロマ送還問題で激論=仏大統領と欧州委員長   2010年9月17日8時6分(朝日新聞)
 【ブリュッセル時事】仏政府による少数民族ロマの国外送還問題をめぐり、サルコジ大統領も出席して開かれた16日の欧州連合(EU)首脳会議で白熱した議論が交わされた。同大統領は記者会見で「議論では自分が一番静かだった」とはぐらかしたが、欧州メディアは、同大統領とEU欧州委員会のバローゾ委員長が激しい言い争いになったと伝えた。 以下略
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[資料4] フランス ロマ追放で大規模デモ 移民排斥政策に批判  毎日新聞 9月5日(日)20時42分配信
 【パリ福原直樹】フランス全土で4日、国内を放浪するロマ族の国外追放や、移民出身の犯罪者の「国籍はく奪」などを打ち出したサルコジ政権に対する大規模な抗議デモが行われた。欧州各地の仏大使館前でも同日、同様の抗議行動があり、「移民・外国人排斥」施策への国内外の批判の高まりを改めて示した形となった。以下略
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[資料5] フランス:移民政策に強い批判 国連委「ナチスまがいだ」
毎日新聞 2010年8月16日 11時10分(最終更新 8月16日 13時09分)
 【パリ福原直樹】国内を放浪するロマ族や「非定住者」の違法キャンプの撤去や、移民出身の犯罪者に対する「国籍はく奪」などの政策を打ち出したフランスのサルコジ政権に対し、国内外から「外国人や移民の排斥だ」との強い批判が出ている。国連の差別撤廃委員会では「ナチスまがいの政策」との異例の強い意見が出た。以下略________________________________________
[資料6] イタリアもロマ送還 仏に続き  2010/08/22 09:43更新(共同)
 イタリアのマローニ内相は21日までに、国内に居住する少数民族ロマについて、十分な収入や定住先などの要件を満たしていなければ、欧州連合(EU)市民であっても出身国に送還する政策を進める考えを明らかにした。コリエレ・デラ・セラ紙が伝えた。以下略
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[資料7]  ロマ居住地、40カ所撤去 仏内相  2010/08/12 22:48更新(共同)
フランスのオルトフー内相は12日の記者会見で、政府が7月下旬に少数民族ロマの「不法キャンプ」撤去方針を発表して以来、これまでに40以上のキャンプを強制的に取り壊したことを明らかにした。以下略

2011年1月 1日 00:00

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