2010年12月21日
メディアウォッチング 情報ツールとしてのtwitter 三室勇
ジャーナリスト・ネットでtwitterをもっとも活用しているのはK.Ishikawa氏であろう。毎朝4時前後からtwitterにニュースを書き込まれている。
当初、私はtwitterをどう使えばいいかわからなかった。ところがWikiLeaks問題がもち上がって、それを追跡したいと思ったときに、WikiLeaks、WikiLeaks JP、ジャーナリストの上杉隆さんなどをフォローするようになった。そこではいち早く関連情報が書き込まれる。その速さに驚かされた。
米国大使館機密公電文書のなかにはさまざまな不正に関する情報がリークされている。たとえば巨大な製薬会社ファイザー社がアフリカのナイジェリアで流行していた髄膜炎治療を目的に行った抗生物質の臨床試験で、子どもたちが亡くなっている。それも両親に許可なく行ったという。訴訟が起こり、高額の賠償金が請求された。ところがファイザーはナイジェリア政府にうまく取り入って賠償額を半額に値切って、訴訟をうやむやにしてしまった。この話は日本のメディアでは報道されず、韓国のハンギョレが取り上げていた。
WikiLeaksが曝露した情報のなかには、人権に関する情報など探ればいろいろ出てくるはずである。イギリス紙ガーディアンはWikiLeaks情報を丹念に伝えている新聞である。WikiLeaksに関して各界の人たちからコメントを集めている。プリンストン大学で哲学・倫理学を講じているピーター・シンガーは、この米公文書の公開は閉ざされた外交から開かれた外交へ動かす希望としようと、書いていた。なぜ外交は市民に隠されてすすめられるのか。それを容認しないことは公正な市民社会をつくるうえで重要なことでないのか。
今日もtwitterから流れ出す情報に目を通しているとYouTubeにRap Newsという風刺ビデオが出ている話が話題になっていた。ニュースキャスター風の掛け合いで、「目の前の脅威って、WikiLeaksなのか? それとも、脅威は国家の反応なのか? ......言論の自由を切り刻んで、針を昔に戻そうとしている」。アメリカの反応は異常である。情報テロリストと呼び、読むなと強制している。オバマのアメリカはブッシュのアメリカとかわらないことがわかった。
2010年11月 9日
メディアウォッチング 「予防拘束」と情報曝露事件 三室勇
京都では11月5、6日とAPEC財務相会合があった。その前の11月1日朝、滋賀県警は京都・滋賀の3名の「障害者」の居宅を"詐欺の疑い"で家宅捜索し、うち2人を逮捕したという事件が発生した。更にもう1人も任意同行で草津警察署まで連行され、供述調書作成を強要された。
"詐欺容疑"とは、携帯電話を1人の名義で借り、他の2人が使用したというものだ。そんなことはどこでもありうることだ。それを振り込め詐欺の名義貸しのように勝手に仕立て上げて、障害者自立支援法撤廃や反戦・反差別など、いろんな行動にかかわっていた3人を「予防拘束」としか思われないやり方で警察の監視下に置いた。
以前、赤旗が自衛隊の「情報保全隊」が収集した監視団体リストを公表したことがあったが、警察・公安も同様な監視活動を行っており、APECなどがあるとき、見せしめ的に「予防拘束」と思われる挙にでる。このことは許されないことである。
最近、内外でさまざまな情報曝露事件が起こっている。国際的にはWikileaksのイラク戦争の米軍機密文書の公開がある。また、日本では警察が作成したの国際テロの捜査情報がインターネットに流出した事件や尖閣ビデオ流出など、ネット上につぎつぎと秘匿情報が曝露されるといった事態が起こってきている。
Wikileaksの創設者のひとり、ジュリアン・アサジンは権力が情報を秘匿し、公開しないことに対する批判をNHK-TVの番組で語っていたが、権力の情報収集が密室化していることへの危険を訴えていた。