'."\n" ?> 南亭駄樂の「柿愁庵雑記」:コラム「風」 政治は「この国の形」を語るべきだ:南亭駄樂
南亭駄樂の「柿愁庵雑記」

2011年1月29日

コラム「風」 政治は「この国の形」を語るべきだ:南亭駄樂

 菅内閣が国会運営に苦しんでいるが、今回の改造にあたっての大臣発言で気になることがあった。参議院の問責決議を受けた仙谷由人(民主党代表代行)に代わって官房長官になった枝野幸男(46)のことである。就任会見で若さをカバーするものとして「国民にわかりやすい対応」を強調していたが、尖閣諸島漁船衝突事件のとき中国を「悪しき隣人」と呼んだことを聞かれても直接答えず、「お互いにとってよき隣人になれるよう努力していきたい」とかわしていた。また、戦略的互恵関係が中国との間で成り立たないという以前の発言に対しても「政府内閣の定義と一般社会の感覚と違っており、自分の発言は後者の立場でのもので、内閣の一員としては政府内閣の定義に従う」という意味の発言をしていた。実にわかりにくい。

 このとき筆者の頭をよぎったのが、頑なな対外強硬政策であり、憲法9条改定である。そして、内閣や民主党の要職に多く就くようになった松下政経塾出身の政治家の顔を思い出した。
 松下政経塾を創設した松下幸之助は憲法9条を変えることを目的の一つとしたという話を聞く。「ウィキペディア フリー百科事典」の松下政経塾の項目には「卒塾生の多くが新保守主義・新自由主義志向を示す傾向にある」と記されており、さらに新保守主義の項目には「外交的には、改正憲法と日米同盟の強化、大韓民国や中華民国(台湾)との協調姿勢を重視し、中華人民共和国や北朝鮮への脅威論を唱え強硬姿勢を取る」という記述が見られる。
 今回の菅内閣では枝野のほか、外務大臣の前原誠司(48)、財務大臣の野田佳彦(53)、国家戦略・科学技術大臣の玄葉光一郎(46)が松下政経塾出身者である。閣外には、原口一博、松原仁、樽床伸二らがいる。2010年12月現在で、与野党を含め、衆議院議員には31人、参議院議員には7人がおり、都県議員は13人、市区町村議員は12人となっている。県知事は、松沢成文・神奈川県知事、村井嘉浩・宮城県知事の2人、市長・区長は8人である。(松下政経塾 議員・首長一覧 http://www.mskj.or.jp/sotsu/giin.html)
 これらの政治家がみな新保守主義というわけではないだろうが、枝野官房長官、前原外務大臣らには、対外強硬政策を推進し、その先には憲法を変えようという意思を感じる。政治家は、前述した枝野官房長官のようなあやふやな言い回しでごまかすのではなく、はっきりと自分の信念として「この国の形」を示すべきである。
 筆者は、民主党の政権交代には、「生活重視」「コンクリートから人へ」という政策に対して国民の期待が寄せられたのだと考えている。それを実現するには、軍事費を削って社会保障に振り向けるほどの改革がなされなければならないのではないか。日米同盟の強化や外国との緊張を高め、周辺危機を煽る政策と持続的な社会保障制度を作り、国民が安心して生活できる社会を作る政策とは両立するとは思えない。私たちはもっと政治を直視し、監視する必要があるだろう。

2011年1月29日 07:26

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コメント(1)

なかなかいい論点ですね。参考になりました。

 有り難うございます。 

 前原外相がここに領土問題はない!と生意気に断言を繰り返すのは”なんとかの遠吠え”になるときがこないとは限らない気がします。

 蛇足!コラム「風」: 月別アーカイブ表示が乱れています。直すべきでは?

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